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小径品の加工を高効率で行う横型NCターニング加工機 LC40

2017年7月18日 火曜日

 メーカー オークマ
 型式 LC40
 工作機械分類 NCターニング加工機(NC横旋盤)

上記の工作機械は、大谷鉄工所 洲本事業所にて稼働中の

オークマ製 横型NCターニング加工機 LC40です。

この横型のNCターニング加工機 LC40は、鉄道用車輪をはじめとした、φ1,000mmを超える

大型のターニング加工を行っている大谷鉄工所の中では、加工するワークのサイズが

φ600mmまでと比較的小さく、重量200kg以下の材料と比較的軽い加工を担当しています。

主に担当している加工物としては、13インチ~22.5インチのアルミホイール

小径溝型車輪(~φ550mm)、鉄塔用フランジ(~φ600mm)、外筒(~φ250mm)などです。

 

保有する多くのNCターニング加工機から、加工物のサイズの大小や

材質の種類(鉄・アルミ・ステンレス等)を踏まえ、目的・特徴にあった

NCターニング加工機(縦型旋盤や横型旋盤など)を選択することができ

その結果、工作機械ごとの段取時間から切削時間、加工品質を踏まえて、合理的に

加工が行えることが特徴です。

 

LC40 ターニング加工機 の機械性能
 回転テーブル
φ520 mm 
 心間
1,500 mm 
 ベッド上振り
600 mm 
 主軸回転数
10~1,200 rpm 
 チャック油圧三ツ爪 

LC40には油圧式の三ツ爪チャックが装備されています。

三ツ爪チャックは、加工物を回転テーブルに固定する際、それぞれの爪を単独で

操作・固定するのではなく、すべての爪が連動して動きます。

そのためLC40が担当しているアルミホイールや小径溝型車輪、鉄塔用フランジ

外筒などの丸もの加工物をチャッキングすれば、主軸の回転中心と加工物の中心が一致し

容易に芯出しが行なえる仕組みとなっています。

 

芯出しは加工者の熟練度で所要時間が大きく変わる作業なため、構造上、芯出しを容易に

行うことができる油圧式の三ツ爪チャックは、LC40の加工効率化に貢献しています。

 

LC40が担当している加工物の中には、大谷鉄工所で保有している

他の縦型NCターニング加工機で加工を行うことができるものもあります。

それをLC40を使用して加工している理由として

1.小径加工物の加工は短時間で完了する。

2.短時間の加工のため、加工物の乗せ降ろしが頻繁に発生する。

3.加工物を乗せ替える際、油圧チャックを活かして効率よく加工物を固定できる。

これらの理由があり、加工品質と効率が最善となるLC40で加工を行っており

大谷鉄工所の中では、量産品の加工に適したNCターニング加工機になっています。

 

またLC40に限った理由ではありませんが、加工物の素材(アルミや鉄)を変えることで

加工精度に影響が出てしまう点や、加工時に発生する切り粉の種類(アルミや鉄)が

混ざってはいけないという点も、加工機を選別する理由となります。

現在、このLC40は大谷鉄工所 洲本事業所において3台保有しており

2台が鉄素材の加工を主に担当し、1台がアルミ素材の加工を主に担当しています。

 

この材質別に工作機械を分けるためには、加工場の作業スペースだけでなく

工作機自体の保有をした上で、機械稼働の時間を確保し遊休設備とならないよう

一定以上の仕事量を確保することが必要であるため、多くの工場において実現を

難しくしていますが、大谷鉄工所ではこの難しい問題を、ターニング加工機(円柱形状)を

中心とした業務内容によって解決しております。

それにより大谷鉄工所では、大きさや重さにかかわらず、求められる完成品に

適した機械を使用して高品質な加工をおこなうことができ、お客様より高い評価を

いただいております。

大径重量品の加工を担うターニング加工機 TM2-20N

2017年7月10日 月曜日

 メーカー オーエム製作所
 型式 TM2-20N
 工作機械分類 ターニング加工機(CNC立旋盤)

大谷鉄工所 洲本事業所にて稼働しております、オーエム製作所製の

ターニング加工機TM2-20Nをご紹介します。

 

 洲本事業所で一番大きな加工テーブルサイズφ2,000mmをもち、最大加工径

(加工物の大きさ)はφ2,500mm、加工可能な最大高さも1,800mmまであるため

担当する加工物は、溝型車輪、鉄道車輪、鉄道用タイヤ、鉄塔用フランジ

パワーショベルのブラケットなど、TM2-20Nの特徴を活かした多様な

丸もののターニング加工を行っています。

さらに、加工物重量も15,000kgまで可能なため、この特徴を活かし、加工物の重量が

3トンを超える、歯車の歯切り前加工も行っています。

 

TM2-20Nは、品物に大きな径と高さがあり、さらに重量もある品物の

ターニング加工において、大いに力を発揮してくれています。

TM2-20N ターニング加工機 の機械性能
 加工テーブル直径
φ2,000 mm 
 最大旋削外径
φ2,500 mm 
 最大旋削高さ
1800 mm 
 最大加工品重量
15,000 kg 
 最大トルク
8,000 N・m 
 最大切削力19,600 N 

 

ターニング加工機TM2-20Nは、加工物の固定を手動式の四ツ爪チャッキングで

行っています。

ターニング加工では、加工機のテーブルの中心に加工物を固定し、回転させることで

加工を行いますが、加工物の固定をする際、加工物の固定面(チャックが接触する面)が

未加工だと、固定面が安定していないことから、加工物の中心と回転するテーブルの

中心が一致しません。

これが一致しないと加工を行うことができないため、チャックの微調整が可能な

手動式が活きてきます。

加工物の固定に際しては加工物をテーブルに載せ、ダイヤルゲージをあてながら

テーブルを少しずつ回したり、ぐるりと回転させたりすることで、中心の確認と

固定の微調整を行い、テーブルと加工物の中心を合わせ加工前の芯出しを行います。

この芯出しは加工者の経験値がものをいう作業で、その熟練度で芯出しに要する時間は

大きく左右されます。

 

TM2-20Nは機械の剛性も高いため、いわゆる重切削という手法の加工も行っており

比較的荒めの加工時は加工テーブルの回転数をあげずに、刃物の切り込み量を

大きくすることで効率的に加工を行っています。

 

また、大谷鉄工所洲本事業所のTM2-20Nにはオプション機能の自動プログラムを

装備しています。

この自動プログラム機能があると、座標ポイントを入力し加工工具や加工条件を

指定すれば、ターニング加工に必要な加工プログラムが自動で作成されます。

この機能は加工物の形状変更時、臨機応変に対応することが可能となるため

作業効率が向上します。

 

大径重量品のターニング加工は、TM2-20Nをはじめ、多くのターニング加工機を

保有する大谷鉄工所へ是非ともお任せください。

少数精鋭 マシニンググループ

2017年6月6日 火曜日

大谷鉄工所 洲本事業所には、ターニング加工機が多く導入されていますが、

工作機械全51台の約20%にあたる、11台がマシニング加工機となっております。

私が所属するのは、そのマシニングのグループで、

「製品に孔は明けても、仕事に穴はあけるな!」をモットーに全力で頑張っています(笑)

 

マシニンググループでは、

五面加工門型マシニングセンタをはじめ、門型マシニングセンタ、横型マシニングセンタ、

ドリルセンタ、NCまたは汎用の横中ぐり盤・ラジアルボール盤を用いて

鉄道用車輪・ブレーキディスク、溝型車輪等への

ドリル加工、リーマ加工、キリ孔加工、タップ加工、フライス加工、

孔面取り加工、座ぐり加工など、あらゆる孔明け加工に対応しております。

マシニング加工はほとんどの場合、

ターニング加工機によって旋削された製品に対する最終工程となるため、

自らの作業を確実に行うだけでなく、製品にキズやサビが無いかといった外観チェック、

図面に指示された加工に漏れが無いかといった点等にも気を配りながら

お客様に最高品質の製品を納期通りに納品できるように徹底しております。

 

これから暑くなる時期、機械にも作業者にも厳しい環境となってきますが、

どちらにもメンテナンスを怠らずに

「すべてはお客様のために」最高品質で納品できるように頑張ってまいります。

“洲本事業所 Y.S”

 

 

生産管理の業務について

2017年5月15日 月曜日

大谷鉄工所 洲本事業所では、

φ800~φ2000の大型ターニング加工機が36台、

五面加工機・門型マシニングセンタ・横型マシニングセンタ・ドリルセンタ・

横中グリ盤・ラジアルボール盤などのマシニング加工機が11台、

その他ノコ盤等の機械を合わせて現在計51台の工作機械を保有しております。

それらの機械では、主に鉄道車両用の車輪・ブレーキディスク、

クレーン用の溝型車輪、トラック・バス用アルミホイール等

様々な品種の製品を加工しておりますが、主にターニング加工の量産品を生産しております。

 

その中で、私は大谷鉄工所 洲本事業所の生産管理業務を担当しております。

生産管理とは、お客様より頂いた注文を仕様通りの製品に加工し、納期通りに納品することが最大の目的です。

そのためには、所内のみならず、お客様や協力会社様との緊密な連携を図ることが業務上非常に重要です。

具体的には、現在・将来の工作機械の稼働状況、注文状況と納期を確認し

加工工程表の作成・加工担当者への作業指示の発行・加工進捗管理・納期管理等になります。

私の日々の業務としましては、

頂いた注文内容に応じて加工工程別に、また機械の特性を考慮して割り振りを考え、加工者へ作業指示を行ったものが、

予定通りの進行となっているか、機械故障など突発的な事情により納期遅れの恐れのある製品は無いか等、

刻一刻と変化する注文状況・加工状況の進捗を確認し、必要に応じて工程の入れ替え等を行いながら

お客様のご要望納期に添えるよう所内外の調整を行っております。

また、通常の注文品以外に、特急の注文をいただく場合もありますが、

その際にも、所内外の工程を柔軟に変更することにより常に最適な工程に見直し、納期対応を徹底しております。

これからもお客様のご要望に沿えるよう努めてまいります。

”洲本事業所 H.N”

コンパクトな筐体と安定した加工で主力加工機として活躍するターニング加工機 TUE-15

2017年5月10日 水曜日

 メーカー 東芝機械
 型式 TUE-15
 工作機械分類 ターニング加工機(CNC立旋盤)

大谷鉄工所大阪工場において稼働しておりますターニング加工機

東芝機械製のTUE-15を紹介します。

 

このTUE-15の特徴は、加工可能なワークのサイズに対して

筐体が全体的にコンパクトにつくられていることです。

その特徴は、工場内の限られたスペースへ効率よく加工機を配置することを

可能としています。

 

また、大谷鉄工所大阪工場では、このTUE-15を2台保有しております。

そのため、加工担当者は1台の操作方法を習得することで、2台の機械を

操作し稼働させることが可能となります。

これによりTUE-15が持つ、高い作業効率と高い精度の加工を2台で

並行して稼働させることが可能となるため、工場内においては機械が持つ

特徴を活かし、さらに高効率な加工を実現しています。

 

TUE-15 ターニング加工機 の機械性能
 加工テーブル直径
φ1,500 mm 
 最大旋削外径
φ1,800 mm 
 最大スイング
φ1,800 mm 
 最大旋削高さ
900 mm 
 最大加工品重量
8,000 kg 
 最大トルク
8,000 N・m 
 最大切削力19,600 N 

 

大谷鉄工所大阪工場では、TUE-15は径がφ300~φ800というサイズの

熱間鍛造用プレス金型加工をはじめガイドシーブ加工も担当しています。

 

このTUE-15は他の加工機と比較した際、いくつかの特徴があります。

機械の構造的な特徴として、加工物を載せて固定するテーブルの端と

それをカバーする機械扉との距離が近いことです。

これは加工物を変更する際の段取り替え作業がやりやすくなるため

加工準備に要する時間の短縮に繋がっています。

性能的な特徴としては、機械の加工中に実行される、加工ツールの

交換速度が速いことです。

これは加工に要する時間の短縮に繋がっています。

 

そして、加工における特徴として、TUE-15は横桁を微調整することが

可能なことから、ワークに接触させる刃物から、それを固定している

刃物台までの距離が常に一定に保たれ、加工時に必要な剛性を一定に

保つことが可能となります。

これにより切削剛性が安定するため、安定した加工が可能となっています。

 

これらTUE-15が持っている特徴を活かし、高い加工精度を維持したまま

加工に要している時間全体が効率的に短縮されることに大きく役立っています。

 

昼夜24時間体制で稼働する大谷鉄工所大阪工場で

主力のターニング加工機として活躍するTUE-15は、現在に至るまで

長年にわたって、確実生産を継続しています。

スマートながらも高剛性なボディで安定した加工が可能なNCターニング加工機 V80R

2017年4月24日 月曜日

 メーカー オークマ株式会社
 型式 V80R
 工作機械分類 ターニング加工機(立型CNC旋盤)

 

大谷鉄工所 洲本事業所では、お客様よりご依頼いただく様々な加工に対応するために、

そのご依頼内容と素材に適した加工が可能な、多くのターニング加工機を保有しています。

その中には、スマートな箱形筐体でありながら高い剛性をもつ、オークマ株式会社製 の

V80Rを4台保有し稼働しております。

この導入台数は、これまでにご依頼いただいた加工に対して、ご依頼いただいたとおりの

精度で、安定した加工を実現できているターニング加工機であることを証明しています。

V80R ターニング加工機 の機械性能
 最大加工径
φ880 mm 
 最大加工長さ
840 mm 
 最大ワーク重量
800 kg 
 最大トルク
5,370 N・m 
 Z軸移動量
840 mm 
 X軸移動量
465 mm 
 主軸回転速度
10~1,000 min-1 
 刃物台の工具取付本数
12本 
 数値制御装置
OH-OSP-LGi 

 V80Rは、薄型かつ重量がある素材の加工に適しており、大谷鉄工所 洲本事業所では

鉄道車両に使用されるブレーキディスクの加工において、このV80Rが活躍しています。

 

 このV80Rは特徴的な構造をもっており、多くのターニング加工機では加工時に

バイトやホルダーが、手を伸ばすように加工物へ近づいていく構造となっているのに対して、

V80Rではバイトやホルダーを保持している、タレットと呼ばれる刃物台全体が加工物に

近づいていくという、他のターニング加工機とは異なった特徴のある、機械設計上の

構造となっています。

 

このような、他のターニング加工機とは異なる構造によって、安定した加工条件が

必要な断続加工、回転速度や製品バランスが難しい異形物の加工、高硬度な特殊鋼が

使用されているブレーキディスクなどの加工においても、その特徴を活かした

高い剛性により安定した加工精度を実現することができます。

 

また、素材の固定には四ツ爪の油圧式チャッキングが採用されており、これによって

素材の固定を自動かつスピーディに行えることも、安定した加工精度を実現しているのは

もちろん、段取りも含めたターニング加工全体の作業効率向上の実現に活かされています。

 

工作機械には自動化のために数値制御装置(NC)が搭載されていますが、

V80Rの数値制御装置に採用されているのは、工作機械用数値制御装置において

海外も含めたシェアがナンバー1のFANUC社のものではなく、扱いやすさに

定評のあるオークマ社独自のOSPを採用していることも、作業効率向上に役立っています。

 

これらの特徴を活かし、薄型重量物の高精度かつ安定したターニング加工により、

ご依頼頂いた図面形状を完品しております。

大型かつ高硬度素材の加工に適した、ターニング加工機 Neo-16EX

2017年4月7日 金曜日

 メーカー オーエム製作所
 型式 Neo-16EX
 工作機械分類 ターニング加工機(CNC立旋盤)

ターニング加工機の大手メーカーであるオーエム製作所製のNeo-16EXを紹介いたします。

Neoシリーズは、10EXⅡ・16EX・20EX・28EX・30/40EX・40D/50DX・50/60DX・60/70DX・35SX等の

高い切削剛性が特徴の立旋盤です。

Neo-16EXの「16」という型式記号は、主にテーブル径から来ています。

これに従い、Neo-16EXの加工テーブルサイズはφ1600mmとなっています。

 

ターニング加工は、回転する加工テーブルの中心に設置されたワークに刃物を当てて、

切削加工を行う工作機械です。この加工構造により、製造されるワークは必然的に

丸物になります。具体的には、大谷鉄工所が製造しているワークは鉄道車輪や、その他

製造時に使用する熱間鍛造用のプレス金型などです。車輪は重量のある車体を支えながら

レールや地面と接する部分である為、耐摩耗性が求められる素材が多くなっています。

その為、金属素材自体に高い硬度があることが特徴です。

 

機 械 性 能
 加工テーブル直径
φ1,600 mm 
 最大旋削外径
φ1,800 mm 
 最大スイング
φ1,800 mm 
 最大旋削高さ
1,500 mm 
 最大加工品重量物
8,000 kg 
 最大トルク
20,000 N・m 
 最大切削力
25,000 N・m 

 大谷鉄工所では、Neo-16EXを使って鉄道車輪の金型を切削加工しています。

普段加工しているワークのサイズは主にφ800mm~φ1,200mmが多く、テーブル

サイズがφ1,600mmあるこちらの大型のターニング加工機が最適です。一般的な

ターニング機械のテーブルサイズはφ1,000mm以下が多く、φ1,000mmを超えるワークを

加工可能な加工業は少ないことから、お客様からの問い合わせも多く頂いております。

 サイズが大きく、高い硬度がある素材であっても、Neo-16EXが持つ高い切削能力により、

早く正確に加工することが可能です。

 

 大谷鉄工所では、このテーブルサイズφ1,600mmのNeo-16EXだけでなく、その上の

サイズのφ2,000mmであるNeoー20EXの大型ターニングも保有しています。

φ1,000mmを超えるような大型の丸モノワークの旋盤加工は、大谷鉄工所にお任せください。

大型の鉄道車輪の加工に最適な、ターニング加工機 Neo-20EX

2017年3月28日 火曜日

 メーカー オーエム製作所
 型式 Neo-20EX
 工作機械分類 ターニング加工機(CNC立旋盤)

 大谷鉄工所では、寸法サイズφ2,000mmに対応でき、さらに高い剛性を誇る

オーエム製作所の最新ターニング加工機 Neo-20EXを大阪工場に保有しています。

 

 φ1,000mmを超える鉄道車両の車輪用の金型を削り出す為に、

ターニング加工機(CNC立旋盤)の加工サイズがφ2,000となっています。

この鉄道用金型は、熱した鉄を型にはめ込み所定の形状に圧延する熱間鍛造用です。

 

 Neo-20EXはターニング加工機として、鍛造製品の金型を製造する為の十分な機能を果たしています。

その機能は、大型の加工サイズに対応できる点はもちろん、Neo-20EXの強い剛性により、

硬度のある材料を切削する際でもビビる(刃物が材料との接触時に発生する振動)ことなく

加工できるため、面粗度(削り面の粗さ)が安定し要望通りの仕上がり面に加工することが

できる工作機械です。

 

機 械 性 能
 加工テーブル直径
φ2,000 mm 
 最大旋削外径
φ2,500 mm 
 最大スイング
φ2,500 mm 
 最大旋削高さ
2,000 mm 
 最大加工品重量物
15,000 kg 
 最大トルク
27,000 N・m 
 最大切削力
25,000 N・m 

上記、Neoー20EX ターニング加工機の機械性能は、大谷鉄工所が製造している大型の丸物の加工に

適しています。加工テーブル直径はφ2,000mmですが、加工カバーは約2,800mm、刃物が

旋削可能な最大旋削外径がφ2,500mmありますので、テーブルの直径を超えて刃物が届く

φ2,500mmまで加工することが可能です。

 

 加工テーブルの中心にワーク(被削材)を固定し、回転しているところにチップを固定した

バイトホルダーを近づけていき、先端のチップをワーク(被削材)に当てることで切削加工を行います。

 

 このオーエム製作所のターニング加工機の優れた特徴は、最大トルク:27,000N・m、

最大切削力:25,000N・mを活かした強力な切削です。強力な切削について具体例を挙げると、

一般的なターニング加工機では5mmの切込みが平均的な値ですが、オーエム製作所の

Neo-20EXでは10~12mmの切込みが可能です。また、送り速度(テーブル1回転あたりに

切削する長さの表現単位)も速く、一般的なターニング加工機の送り速度は0.5mm/revですが、

オーエム製作所のNeo-20EXの送り速度は1.0mm/revです。

 

 これらの大きな特徴により精度が高い状態で切削時間を短縮することができるため、

お客様からの図面形状を短納期で完品できるのです。

※いずれも被削材質によって数値は変わります。

中型サイズで高さのある製品加工に適した、横型NCターニング加工機 LB45Ⅲ

2017年3月27日 月曜日

 メーカー オークマ株式会社
 型式 LB45Ⅲ
 工作機械分類 ターニング加工機(1サドルCNC旋盤)

大谷鉄工所 洲本事業所で加工している製品は、

鉄道用車輪、鉄道用ブレーキディスク、溝型車輪、鉄塔用フランジ、トラック・バス用アルミホイール等多岐にわたります。

このLB45Ⅲはその中でも、トラック・バス用アルミホイール(アルミ製品)の加工専門という役割を担っています。

LB45Ⅲは大谷鉄工所 洲本事業所の保有する設備の中では

比較的小型(一般的には中型)サイズの製品加工を行う工作機械になります。

しかし、他の保有する工作機械との決定的な違いは、横型のNCターニング加工機であるということです。

 

LB45Ⅲ ターニング加工機 の機械性能
 最大加工径
φ660 mm 
 最大加工長さ
750 mm 
 最大ワーク重量
625 kg 
 最大トルク
4,136 N・m 
 Z軸移動量
440 mm 
 X軸移動量
1,060 mm 
 主軸回転速度
10~2,400 min-1 
 刃物台の工具取付本数
12本 
 数値制御装置
OSP-P300L 

 

まず、一般的な立旋盤と横旋盤の用途の違いについてご説明します。

主軸スピンドルが垂直に向いているものが立旋盤、水平に向いているものが横旋盤になります。

立旋盤は主軸が垂直方向であるため、被削物(ワーク)はコマのように地面に対して水平に回転します。

そのため大型で重量のある製品や、矩形(くけい)材、その他に通称ダンゴ材と呼ばれるような、

回転バランスの悪い素材からのターニング加工において、横型よりも安定した加工が行えます。

一方横旋盤は、被削物が垂直に回転します。

工具が水平方向に移動するため、高さ(Z軸方向の長さ)のある製品の加工に適しています。

大谷鉄工所 洲本事業所で加工している製品で例えるならば、

1枚500kgを超える鉄道車輪のような、重量はあるが高さの低い製品は立旋盤向き、

トラック・バス等で使用されるホイールのような、比較的小型で重量は軽いが高さのある製品が横旋盤向き、となります。

 

金属加工でよく用いられる鋼材としてS45CやS22C、SM520、SUS304、A6061などがありますが、

被削物の材質が異なると、当然加工プログラムもそれに適したものにする必要がありますし、

使用されるチップなどの工具も変わります。

また、一つの機械で異なる素材の加工を行うと、切削加工後に発生する切り粉(ダライ粉)の材質が混在してしまいます。

(切り粉は産業廃棄物となるため、分別が必要)

そのため、大谷鉄工所 洲本事業所のLB45Ⅲはアルミ製品のターニング加工専用機として活躍しているのです。

 

アルミ製品のターニング加工は、材質が鉄よりも柔らかいために注意を払う点が各所にあります。

まず加工前には、素材に鉄の切り粉やダライ粉が付着しているとチップの破損につながるため、

加工前の状態確認を怠ってはなりません。

また、工作機械への乗せおろしの際や、輸送時にちょっとしたことでも当てキズが発生するため、

製品の取り扱いには一層の慎重さが求められます。

クレーンでの取り扱い時には、通常金属製のハッカーを使用しますが、アルミの場合はベルトスリングを使用します。

そして仕上げ加工時には工具やチップにパーマなどの異物が付着していないか充分注意して加工を行っています。

ちなみに、一般的にアルミ製品は鉄製品よりも高い面粗度が要求されます。

(一般的にS45Cの場合はRa3.2~Ra12.5、アルミの場合はRa0.8~Ra6.3(鏡面仕上))

加工が完了後は個別梱包し、搬送時のキズ防止対策を図っています。

 

一品一品に加工担当者の技術を集結し、常に精度の高いものづくりを行っています。

大型のターニング加工、ミーリング加工の量産品に抜群の性能を発揮する、OMega 70M

2017年3月24日 金曜日

 メーカー オーエム製作所
 型式 OMega 70M
 工作機械分類 ターニング加工機 (CNCターニングセンタ)

 

大谷鉄工所 洲本事業所では、公共交通輸送機関の車輪などのφ1,000mmを超える

大型製品のターニング加工に対応するための工作機械を多数保有しています。

その中の工作機械の一つに、φ1,250mmクラスの製品のターニングとミーリングを1台で加工することができ、

さらに自動パレット交換装置も備えた、オーエム製作所製 のターニングセンタOMega 70Mがあります。

これら様々な機能をもつこの工作機械は、大型で、かつターニング加工、ミーリング加工を1台で行うことが可能な為、

切削加工の段取り時間の短縮を実現し、量産品の製品加工を効率的に行う能力を備えています。

 

OMega 70M ターニング加工機 の機械性能
 加工テーブル直径
φ1,250 mm 
 最大旋削外径
φ1,600 mm 
 最大スイング
φ1,600 mm 
 最大旋削高さ
880 mm 
 最大加工品重量物
4,000 kg 
 最大トルク
14,370N・m 
 最大切削力
30,000N・m 
ATC装置
 工具収納本数
24本 
 旋削ホルダー収納最大長さ
450mm 
 旋削ホルダー収納最大質量
50kg/1pce 
 回転工具収納最大長さ
450mm 
 回転工具収納最大質量
25kg/1pce 
APC装置
 パレット数
2台 

 

大型で精密かつ複雑な製品加工を行う上で、効率的に加工を行うための工作機械の機能は、

5軸加工や自動工具交換装置や自動パレット交換装置、ガントリー実装など様々あります。

これらの特徴の中で、ターニングセンタ:OMega70Mは、

自動工具交換装置(ATC=Automatic Tool Changer)を備えています。

OMega 70Mは最大24本の工具をマガジンに装着することができるため、

同じ工程内で異なる工具を使用する加工であっても、プログラム制御により自動的に工具交換を行い、

スムーズに加工を進めることができます。

例えば、ある円形製品の加工では、ターニング加工で

荒加工・内径旋削・端面旋削・溝加工・突っ切り加工と多数の加工が必要な場合があるのですが、

OMega 70Mは1台で全ての加工を行うことができるのです。

 

次に、このOMega 70Mはミーリング機能が備わっている点が特徴です。

通常のターニング加工機は旋削のみ行うため、

製品形状を実現する為に、ミーリング加工が必要な製品の場合、マシニング機へ次工程として送る必要があります。

しかし、OMega 70Mは1台でターニング加工とミーリング加工を同一の工作機械で行うことができる為、

製品の乗せおろしや段取りを省略し、効率的な加工が行えます。

ミーリング加工では一般的に下孔加工・面取り加工・タップ加工を行いますが、

ATCを備えているOMega 70Mでは、自動でツール交換を行うことにより、

連続した効率的なミーリング加工を行っています。

 

さらに、大谷鉄工所 洲本事業所の保有するOMega 70Mには、

自動パレット交換装置(APC=Automatic Pallet Changer)が備えられています。

この装置のメリットは、ある1つの製品の一工程を加工中に、機外にあるパレット上で二工程の準備を行うことができる他、

次の一工程を行う製品の乗せおろしや段取り、また加工後の検査や手入れといった作業を、

機械加工と並行して行うことができるという点であり、

大型で量産品の加工に抜群の威力を発揮する装置となっています。

 

自動パレット交換による材料搬送を行っている加工業は珍しくないですが、

1トンを超えるような重量物を供給、それもターニングセンタへの供給ができることは大谷鉄工所の大きな特徴になります。

これにより、輸送装置の消耗品である車輪の量産を安定的にお客様へ提供することにつながっています。

大谷鉄工所にご依頼・ご相談のある方は、TEL.06-6468-6621まで
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